「私のダーリン」観劇したものの※ネタバレ、ネガ発言有り

▼初シアタークリエで、「私のダーリン」観劇。
作品に全く興味はなく、タイムライン上には否定的な感想が多かったものの、禅さんを楽しむには問題ないとのことで。

▼感想を一言で言うと、良くも悪くも和製ミュージカル。
歌や音楽よりも、タップダンスや小ネタに凝っていたように見えたのは,脚本&演出の玉野さんの好みでしょうか。
特に1幕、回想で様々なシーンを見せ、さらにテニプリや宝塚の小ネタをはさめるだけ挟みこみ、というのは確かに面白いのだけど、ミュージカルというよりショーを見ている気分。

(ついこの間まで、真向かいの劇場で本物の宝塚男役トップスターやってた人と黒木瞳に、フェルゼンとマリーアントワネットごっこやらせるなんて、
本当にテニプリミュージカルやってた役者3人にエアテニスさせるなんて、
そりゃずるいだろー。)

ストーリーが動くのは1幕ラスト10分からで、そこから2幕目はいきなり劇中劇と現実の激しい交錯急展開で、ちょっと大変。
現実世界ではヘタレ人見知りの独身獣医役の禅さんが、劇中劇で冷酷な悪役伯爵やっているのはめちゃくちゃツボで
個人的にこれで元がとれたからいいんですけど。

▼全体的に、場の演出は好きだけど、それだけに場と場のつなぎの演出がちょっと残念でした。
単純暗転+声や音のみ、という場面転換が多く、そのためセット移動の音が目立つ。
もうちょっと演出でなんとかならないのかなぁ。難しいのはわかるけれども。
名作とされる作品は、このストレスを感じさせない&そもそも場面転換を意識させないんだなぁと再認識。

▼ストーリーについては……ファンタジーと思って観たので、タイムライン上のみんなが言うほど否定はしませんし、単純な性格なので感動しそうになったところもあったのですが、
個人的に、「運命」の連呼は苦手。そのせいでさっと冷めたところも有り。
「運命的」くらいなら全然いいんですけど、
「(全て決められた)運命」までいくと拒絶反応がちょっとありまして。

あと、「過去は変えられない」と「運命は変えられない」もなんかごっちゃになってたしなぁ。
前者は当然のことと思っていて、後者はそんなことあるかいと思っているので、この2つを一緒にされると凄まじい違和感が。

▼たぶん、深いこと考えずに観れば、楽しめるのかなと。
感動するか拒絶反応が出るかは分かれそうですが。