博物館学実習: 真面目に実習編

▼以後の日記は、日付別ではなく、内容別に書きます。

▼まずは注記から。
発見された地点ごとに分けられた石器や土器に、ホワイトで地点名を書き込んでいきます。
それぞれの裏側、下側に、より小さく、わかりやすく小筆で書き込むのですが、つぶれて読めなくなったり書き切れなかったりと、結構大変。
やっと書いたと思ったら、「それ、上下逆だよ。」
泣く泣く洗い流して再度挑戦なんてことも多々。

▼次は実測。
土器は拓本と言って、濡れた和紙を貼り付け、その上から墨の粉をつけて文様の型とりをします。
これに手こずってたら、石器の実測(こちらは簡単に言えば、長さを計りながらの精密なデッサン)をし損ねた。

▼たとえ自分で撮らないとしても、学芸員さんは図録づくりのために写真の知識もないとね、と、写真の勉強も。
カメラの仕組みから始まって、立体的なものと平面のものとでは、撮り方や光の当て方がこんな風に違うんだよ、など。
シャッタースピードとかしぼりとか、なんとなくわかるけどなんとなくしかわからない私は、悪戦苦闘しながら撮影。

▼一番学芸員さんの仕事らしい、展示解説パネルづくりもやりました。
ただし、解説内容をつくるのではなく、文字通りパネルづくりです。
片面がシールになったスチロール板・貼れるパネル「ハレパネ」に、プリントアウトした解説を貼り付け、カットしていきます。
ただカットするのではなく、カット面がざらついたり、でこぼこになったりしないようにしないとNG。
大きなものになると、切るのはもちろん貼るのも大変になって、てこずりました。
ちなみにこのハレパネ、単純な製品ですが、たぶんプラチナ万年筆社の独占市場で、ちょっと割高。
元国立とか、よっぽどお金があってパネルを外注できる博物館以外は、大抵この「ハレパネ」でつくっているそうです。
今度から、博物館に行くときの変な楽しみが一つ増えました。

▼最後は、注記したものと解説パネルを資料館に持っていって、実際に展示。
並べ方など、完全に私たち任せで好きなようにさせてもらいました。
私は、センスが問われるって怖いなあ、とちょっとびくびくしてましたが。

▼あとこれらとは別に、遺跡の館という展示施設の、コーナー毎の解説を考えるというレポートと、土曜日の博物館巡りを参考に北海道の博物館を考えるというレポートを出して、とりあえず実習の中身は終了。