西の登呂、東のモヨロ

▼という言葉がどれだけ一般的かは知りませんが、今日は、遺跡の価値としてはそのくらいあるらしい、網走市にあるモヨロ貝塚で実習です。
考古学の知識のない人間がどやどや行くと迷惑になるので、一日3人ずつ行くことになり、私はその初日を引き当てたのです。
ちなみに、今回の実習の担当教官であるウタガワ先生は、7月からずっとモヨロの遺跡にかかりきりで、常呂での実習はほとんど助手とTAの方々に指導してもらうことになります。

▼朝07:40、先生の車に乗ってモヨロ貝塚へ出発。
先生が、前を走るトラック4台を見て「今朝は混んでる」と言い放った後、片側一車線の道路で4台ともごぼう抜きにした時は、心臓が止まるかと思いました。

▼08:30、作業開始。
今日のメンバーの内、考古学出身で今は別学科の院に行っているお姉さんがいたのですが、その人は発掘の方に。
残ったド素人の女子大生2人が案内されたのは、重さ10kgは下らない土嚢が200個ほど積まれた山の前。
「袋に書かれた記号ごとに分けて、そこに積んでいって。」
これなら素人でもできる、単純肉体労働。
でも、どこの仕事をしても結構体力は使うわけで、考古学は身体が基本、というのはよくわかりました。
ウタガワ先生が、60前なのにやたらいい体をしてるのはこのせいか。納得。
後で聞いた話によると、ユニクロのCMの依頼とかも来たそうで。
たしかに、(私の好みとはちょっと違うけど)渋くて引き締まった体してて格好いいもんなぁ。

▼10:10、最初の休憩。まだ2限が始まっていない時間だと気づき、驚愕。

▼12:00、モヨロの発掘をしているポストドクターや他大の方とお昼ご飯。
考古学のTAは2人いるのですが、その内の1人が人が良くて、騙されやすくて、しかも誕生日が考古学実習中ということで、毎年皆にはめられ…もとい派手に祝われているという話を聞きながら。
この様子も後に目にすることになります。

▼13:00、午後の作業開始。
14:30ごろに土嚢の整理作業から解放され、中身を篩にかける作業を手伝わせてもらうことに。
途中、先生が30分だけこちらに来て、篩にかけながら、出てきたものについて解説してくれました。
この30分が無かったら、博物館実習ではなく完全にタダ働きの肉体労働者だったような気も。

▼17:00、作業終了。
身体はぼろぼろですが、貴重な体験をたくさんさせてもらって、たのしかったです。